ウィルスとRMT(リアルマネートレード)
米国マカフィー社の研究機関である「Avert Labs」によれば、ゲームのパスワードを盗むコンピュータウイルス
は2003年頃には出現しているという。
通常、オンライン・ゲームのユーザー認証はユーザー名とパスワードの組み合わせによるものだけであるため、仮想通貨を盗むのに必要な『なりすまし』に必要な情報は、
単純なキーロガー(keylogger)と呼ばれるキー入力情報を盗むプログラムで窃取することが可能である。
このキー入力情報を盗むプログラムは、Windowsの仕組み(キーフック、ひいてはフック Hook全般)を理解する上で大変に良いサンプルプログラムでもあるため、プログラミングの教科書によく掲載されており、アプリケーション上でのキーフックくらいであれば、プログラムは10行も書けば出来てしまう。
初心者向きのプログラミング言語として知られるVisual Basicでの作り方を解説するサイトまである。
この種のウイルスはRMTの拡がりと共に発展し、最近は、ウイルスの手口も巧妙になってきている。
例えば、存在を隠すためにルートキットの技術を使うものが出現し始め、また、ネットワークを流れるパスワードを盗もうとスニフィングを行うもの(スニファー)、自分自身は情報を盗まず、パスワードを盗む
別のプログラムをインストールするような2重構造になっているものも確認されている。
パスワードを盗まれてしまった場合に、複数の場所で同じユーザー名とパスワードを使用していると、
どこか1カ所からパスワードが漏洩した場合、他のオンラインゲームのみならず、通信販売、
インターネットオークションなどにも不正にアクセスされ2次被害が拡大する恐れもある。
Last update:2023/9/15